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執筆者の写真Takayuki

不動産投資 競売ビジネス




不動産投資を考えるうえで、競売にたどり着く人も多くいらっしゃるんではないでしょうか?


身近で競売を経験されている方は少ないと思うので、ネットで検索して様々な情報を集めている方が主流かな?って思います。


近所にある昔からあるような不動産会社へ行ってみると、意外に、意外と言うと怒られるかもしれませんが、多くの不動産会社は入札経験をお持ちのようです。


実際に私が競売の入札のお仕事をしているときに近隣の不動産会社へ訪問してお話していると大半の方が昔ご自身でも競売の入札をしていた時のお話をして下さいました。


お話に出てくる内容は?


1.今の競売は儲からないだろう?

※私が競売に携わりだしたのは平成21年、2009年頃からです。


2.昔はややこしい人が占有していたけど今はどうなの?


3.何度かやったけど高くて落ちないから今はしていない。


おおよそ、ご自身のときと今の違いを聞いてくる方、昔の競売は色々とややこしい時代があったので、今と比べると一件当たりの収益性は高かったと聞きます。


さらに本当かどうかわかりませんが、古くから競売に携わっていた方から伺ったお話では、入札を取り仕切っているグループらしきものが存在していたそうです。そして、自社で落札をしたいと思った物件があった場合は、そちらへ出向いて「今回自社で落札したい旨の相談」と「心づけ」が慣習であったお話されていました。


数十年も前の話なので確かめる余地はありませんが、それだけ閉鎖された世界であったようです。


ちなみに相談なしに勝手に落札した方はそれはもう言葉ではかけないお仕置きがあったと回想されていました。


ここで何が言いたいのかというと、


不動産会社でも競売の入札を経験されたいる方が多くいらっしゃいますが、実際に落札をしてビジネスをしていた方は非常に少ないということです。


しかも民事執行法等が改正される前でのお話なので、


競売=ややこしい。


ややこしい=占有者。


なので、確かに昔々の話を聞いていると本当に今の世の中でそんなことが起こるのかどうか疑ってしまいたくなるおはなしばかりです。


私が参入したころは民事執行法が改正されていていわゆるややこしい方々はほとんどいてませんでした。


ちなみに私が入札をしていた地域は「大阪地裁本庁管轄」です。


当時の会社は本社が東京にありましたので東京では一部「占有屋」と呼ばれる方が少なからずまだいてたそうです。



競売ってややこしいの?


一般の不動産のお取引から考えると「ややこしい」です。


なぜややこしいのか?


①室内の内覧ができない。


②落札後の責任はすべて自己責任。


③居住者(占有者)がいてると、どんな人かわかならい。


④落札後の手間暇がどれだけかかるか想像がつかない。


概ね上記4点がややこしいと考える理由かと思います。


落札できる金額のことは考慮していません。


不動産会社の場合はいくらで落札するかがメインなので①~④はあまり該当しないと思っていました。


最近、同業の方で不動産競売を始めた方がいて落札できた物件のお話を聞かせて頂きました。


落札後の悩み


①占有者との交渉(連絡がなかなか取れず話し合いの場を持てるまで3か月必要になった)

商売をするうえで無駄な時間を浪費した。


②期間入札ではなく特別売却で落札した物件

さらに安く購入できました。落札したのはボロボロの一戸建て。現地を見るのと裁判所の資料の写真からリフォーム費用の概算を算出していたけども、実際にはそれ以上にお金を要するボロボロ具合であった。


不動産のプロである不動産会社でさえも競売は一筋縄ではいきません。


一般の方と違うのはなんとか対応する力を持っていることだけです。


ですので、競売を始めてみて上手くいかず入札を止める不動産会社も多いです。



私がやってきた経験でのリスクとは?


ここは皆さんが想像するリスクと同じです。


しかしリスクの捉え方は経験を積むことで変わっていきました。


競売を始めたころは


①中に住んでいる方がどんな方なのか?


②落札後の進め方はどうするのか?


この2点が大きかったです。



落札を繰り返し続けていくと


①所有者(占有者)と連絡を取れるか否か?


もはやこれだけになりました。


競売を始めた当初、私の会社は先ほども書きました通り、本社が東京、支社が大阪でした。


立ち上げ当初の大阪勤務は私一人です。


競売に関する勉強は二泊三日で本社研修を受けました。


研修内容は


①裁判所の施設見学


→実際に手続きを行う場所がどんなふうになっているのかを確認します。


②入札物件の現地調査


→最寄駅から競売物件までの道のりの時間や周辺施設を見て回ります。現地へ着けば物件のグレードを見たりしていわゆる品定めを行います。


③駅周辺の不動産会社へ聞き込み。


→物件の人気や地域の人気などを教えてもらい、販売するための相場を教えて頂いたりしていました。


④社内プレゼン


→これは調査してきた物件の報告会みたいなもので、入札するに値する物件なのか?入札するならばどのような形で販売をするのが良いのか?


一連の流れとして研修したら後は大阪へ戻って一人でスタートです。


後ろに会社がいてると思うものの現場で一人でしているのは非常に心が折れそうな日々を過ごしていくばかりでした。


実際に大阪で調査を回り始めて初めての物件を落札するまでに要した時間は3ヶ月でした。


落札するまでに調査した件数は50件程度だったと思います。


この数字を見て頂いてお分かりになると思いますが、決して簡単に落札することはできません。


それなりの時間をかけないと競売で落札することができないんです。


競売を始める前から、リスクや失敗などの情報を集めて、自分で納得してから始めたい方が大半を占めると思いますが、リスクや失敗以上に落札できないことで諦める方の方が圧倒的に多いですよ。


競売物件ではリスクがない物件なんてないです。


何かしらのリスクは潜んでいます。


特に一般の方で競売を初めてする方に気を付けてほしいのは、室内の状況がわからないことです。


数点は写真が掲載されていますが、写真に写っているそのままを信用してはダメです。


カメラの性能も良くなっているので、現物を見るとそんなに良くないものでも比較的綺麗に見えてしまうことです。


なので写真で設備などが写っていいて綺麗やから設備の入れ替えは不要かな?って思っていると、部屋の中に入ってビックリ!全然違うやん!


そんなことは日常茶飯事です。


競売のリスクを前提として入札する心理的な負担は大きいかもしれませんが、経験を積むことでリスクはリスクではなくなります。


もちらん設備や室内の見えないリスクは存在しますが、競売というものに対しての未経験からくるリスクということです。


私が経験して感じたリスクは改めてご紹介させて頂きますね。


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