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  • 執筆者の写真Takayuki

不動産投資 競売占有者とのエピソード3



今回も前回に引き続き占有者とのエピソードをご紹介してきたいと思います。

そして、私自身も数少ない強制執行で退去頂いた時のお話です。


私自身が直接担当していたのでないため、強制執行へ至るまでの過程は当時の後輩が交渉を行っていました。

断片的な記憶になりますが、ご紹介させて頂きます。


過去の私の占有者交渉の記事は下記からもご覧頂けます。


■明け渡し当日の引越しの日、「死にたい」と言い出した占有者とのエピソード


■占有者は教祖様(マインドコントロールの呪縛から放たれた債権者)



 

さて、冒頭でも書いていますが、今回は数少ない強制執行のときのお話です。


競売物件の内容


大阪府郊外の分譲マンション。


恐らく家族で住んでいたであろう。訪問時は占有者(男性)のみ住んでいました。


前回の記事でも同じく、住まわれている方が占有者(男性)のケースが大半です。


それまでは家族で住まわれていたと思われる荷物が室内にあるので雰囲気でわかります。


そして、男性一人が残ってしまった場合


なぜか凄く敵対視してくる方がたまにいてます。


今回はそんな代表例な方でした。


【ここからは後輩からの報告を思い出しながら・・】


落札後は、まずはお決まりのコースです。


①BITで落札結果を確認します。


②占有者へ手紙を郵送します。


③裁判所へ出向いていき、「売却許可決定の写し」を取得します。


④対象競売物件の入札記録を閲覧します。


⑤占有者の元へ訪問します。


⑥インターホンを鳴らして

A:会えた場合は、簡単な挨拶をする。次回訪問時のアポ取りを取り付ける。

B:会えなかった場合は、集合ポストへ手紙を投函する。次回再度訪問。


⑦2度目現地訪問:インターホンを鳴らす

A:会えた場合は、簡単な挨拶をする。次回訪問時のアポ取りを取り付ける。

B:会えなかった場合は、玄関扉へ直接手紙を置いていく。


以上が占有者と面談するまでの流れです。


今回は、最後の⑦Bまで進んで、ようやく占有者から電話が入りました。


お部屋に住んでいるか否かは、⑥の段階で確認をしています。


住んでいることはわかっていたので、現地へ会うために訪問です。


 

【ポイント】

占有者と会う時の心構え

こちらも前に書いたかもしれませんが、大切なポイントなので書きますね。


会う時の心構えとは?

初めて会う時は当然ながら現地へ伺うので玄関口でお話する。お部屋の中に入ってお話する。おおむねどちらかになります。


「極力、室内へ入らないようにすることです。」


その理由は?


やはり一番最初なので占有者もかなり警戒されています。

住んでいるのが、家族で住んでいる、男性一人、女性一人、など様々なケースがあります。

相手にストレスを与えないためにも、できれば玄関口で簡単なご挨拶と訪問の経緯など5分程度終わらして次回のアポ取りが望ましいです。


そして、訪問する自分自身の身の安全も考えた上の行動です。

基本的には、住宅ローンの支払ができなくなって、行き先が決まってないため住まわれている方が大半なので、こちらに危害を加えることはないと思います。

実際に私自身は危害を加えられたことはありません。


しかし、どんな方が住んでいるかわからない所へ無防備で行くには危険があることを想定しておく必要があります。

ですので、どのような場合でも家の中でお会いするのでなく、外で会うことを心掛けて下さい。


※明け渡しの合意書をもらうまでは最低限守ってほしいルールです。


 

【初めての面談】

とは、言うものの、外へ出て会いたいと言っても会ってくれない方もいてます。その場合はある程度柔軟に対応しなければなりません。


今回の方は外へ出たくない人でしたので、室内での交渉でした。


退去へ向けてのスケジュールを聞いても、ノープラン。

まったく話にならないと後輩君は憤慨しながら報告してくれました。


大切なのは話し合いができる事前提です。話し合いができなければ何も前に進められません。


しかしながら、落札当初は現実を受け止めるのにも時間が必要な方もいてますので、焦りは禁物。日を改めて再度会うように指示しました。


 

【2度目の面談】

10日ほど時間を空けて再度連絡を入れ、再び会うこととなりました。

本来であれば、初回時に次のアポを取るのですが、話し合いにならなかったため、日を改めての連絡となりました。


会うことは抵抗がないみたいで、再度訪問します。

しかし、まったく前回と同じく何も考えておられないご様子。再びノープランです。


今回も同じく引き上げることはできません。


話し合いができなければ、私たちもできることは1つです。


そうです。


「強制執行」です。


後輩君に強制執行の話をするように指示を与えました。


これにより、態度が変化する方もいらっしゃるのですが、まったく今回の占有者には何も響かなかったようでした。


ここまでくると、本当に強制執行を進めるしかありません。


最終確認のため後輩君に代わって、私が本人との面談へ向かうことになりました。


 

【強制執行前の話し合い】


私自身、強制執行に入る前に占有者の意思を確認するようにしています。


強制執行を行うことで占有者が受けるマイナスイメージが大きいからです。


銀行が競売の申し立てを行うことで、裁判所の執行官が家にやってきたり、それまでにいろいろな不動産会社からDMや直接家に訪問に来たりと、落ち着くことができません。


しかし、まだ、近隣の方にはどのような状況になっているかまで知る由はありません。


それが、強制執行になると荷物を運び出すためにトラックも来ます。

占有者が室内にいてても、まさしく強制執行なので無理やり外へ連れ出します。


そんなことになったら廻り近所の皆さんの目に触れることになるので、予期せぬ社会的制裁を与えてしまうからです。


そのため、占有者へこのようなことが今後起こりうる可能性があることをお伝えしたうえで、それでも退去の話し合いに応じない場合は、話し合いを選択せずに強制執行を選択するですね!ってことで本人に選択させてます。


 

【ポイント2】

占有者についてポイントです。


今回の占有者の職業は建築系のお仕事をされている方でした。

建築の仕事に携わっているということは、近しい関係に「不動産屋」とも関係を持っている可能性があります。

不動産屋もしくは知り合いから知恵をもらっているケースがあるのです。


今回の占有者がまさしくそうでした。


 

【引っ越し代を請求する】


不動産屋もしくは知り合いから知恵をもらっている方に多いのが、引越代を請求してくる人がいるということです。


他の占有者の方でも勘違いしている方がいてるので、間違いないように書いておくと、


落札した人(会社)から引越代をもらえるわけではありません。

ただ、落札した人が早く退去してほしいから引越代を出してくれるだけです。


そして、悪質に感じたのは、強制執行をするために私達が強制執行の費用を負担しないといけないということです。


 

強制執行に費用はいくら?

一律に費用が決まっていません。

裁判所申し立てするための費用は決まっていますが、当日、荷物を運び出して1か月間その荷物を保管する必要があります。


その荷物の運び出しと保管を代行してくれる会社が存在します。

そして、強制執行を行う時は、強制執行の前に下見に現地へ行くのです。

その時に荷物の量を見てもらって見積書をだしてもらうことになります。


目安としては30万~50万程度は見ておいた方がよいでしょう。


そして、その占有者はその強制執行の費用分を引越代として要求してきたのです。


少し賢いなと思ったのが、具体的にお金を請求はしてこないんです。

そのお金をよこせと言ってくるならば、こちらもそんなことを言われたと最悪の場合、警察等へ届け出ることもできるのですが、「くれ」「よこせ」その言葉使いませんでした。


ただ、そのお金を強制執行に使うくらいならこちらに融通してくれてもいいだろうと。


遠まわしで言ってきました。


【毅然とした態度で】


落札したものが、「上」、落札された占有者が「下」

そんな見方や偏見など一切持ち合わせていません。


お互いにフラットな関係です。

意味の分からん勝手なことを言ってくる人には感情は必要ありません。


私:「確かに強制執行をするのにお金はかかります。しかし、それは私たちにとっては必要経費です。」


私:「私どもは、たまたま、あなたの住む家を落札しただけであって、あなたに何の危害も加えていませんし与える事もありません。」


私:「ただ、落札したという現実の元、あなたには退去して頂くしかないのです。」


私:「退去するためにお困りなことがあれば、私ができる範囲で協力しますが、話し合いを放棄されては何もできません。」


私:「いかがなされますか?」


占有者:「自分にとって利益になる話がなければ話す必要はないでしょ。引越しするためにもお金がいるわけやし。話し合いしてお金をもらえるわけでなければ意味がないわ。」


私:「それでしたら、強制執行しか私どもとしても取りうる手段はありませんがよろしいですか?」


占有者「勝手に好きにしたらよろしいでしょう。」


私:「わかりました。ではこれ以上の話し合いの場は持たず、強制執行をご希望されているので進めさせて頂きますね?」


占有者:「勝手にして。」


このような会話の流れで強制執行の申し立てへ進んでいきました。


強制執行の催告日(下見)

執行官、執行官の事務方、強制執行日の荷物の運び出しをしてくれる業者、鍵屋と一緒に現地へ行きました。


執行官がインターホンを鳴らしますが、でてきません。時間を空けて何度か鳴らしますがでてきません。


執行官の号令で鍵屋が鍵を開ける作業に入ります。


玄関のカギが開けにくいため外から回って庭先の掃き出し窓から入ることになりました。

ちなみにお部屋は1階だったので、裏から回って開ける感じです。


待ってしばらくの後に鍵屋が玄関のカギを開けてくれました。


【鍵開けのポイント】

競売の場合の鍵の解錠は、破壊をして開けることは許されません。そのため非破壊で鍵を開けて、鍵を閉めて帰るため技術や知恵が必要みたいです。


 

【室内へ突入】


室内へ入ると、占有者がいてました。

悪びれることなく、無視をしていた様子です。ただ部屋の様子を見ると荷物が減っていて引越しする準備をしているように見受けました。


執行官から占有者へ今後の強制執行までのスケジュールの説明があり、ありがたい?張り紙を室内に1枚貼って終了です。


 

【強制執行前日】

強制執行の前日まで取り下げができますので、占有者へ引越しする意思が有るのかどうか電話を入れましたが繋がりませんでした。なので、強制執行を断行です。


【強制執行当日】

前回と同じメンバーで現地へ到着。

今回も執行官がインターホンを鳴らします。が、やはりでてこないので、鍵屋さんが前回と同じ方法で解錠し室内へ入ります。


いざ突入!


してみると、今回は占有者の姿はありませんでした。


少しだけ荷物も減っているようでした。


ただ、前回と違う光景があったのは、


①玄関入り口のインターホン(室内の呼び出し受けるモニター)

②浴室のシャワーや水が出る水栓カラン

この2点が無くなっていました。


恐らく、占有者のささやかな抵抗なんでしょうね。


前回の張り紙の中には、善管注意義務をもって、室内のものをいたずらに壊したりしないように注意されていましたがあんまり意味がありませんでした。

ただ、やり過ぎると競売の妨害で訴えることはできます。


 

【まとめ】

①強制執行は占有者の意思確認を取ること

②いらない知恵がある占有者との交渉は毅然とした態度で臨むこと

③強制執行になったら、家の中で抵抗が見られること。


強制執行にならないようにできればよいのですが、話し合いができなければどうにもなりません。


競売される方はその点も注意してくださいね。

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