Takayuki
少額の不動産投資のポイント
前回の記事では300万円までの投資物件を購入することを前提としたシミュレーションをしてみました。
皆さんいかがでしたでしょう?
正直なところ300万円以下で購入できる物件は非常に少ないですよね。
前回取り上げた物件のイメージは戸建て(連棟式のテラスハウス)をイメージして書いていました。
そもそも300万円以下で購入できる投資物件ってどうなの?
ってお話になりますよね。
①地方の交通が不便な場所にある物件
②1Rなどの小振りな物件
③連棟式のテラスハウス(土地権利:所有権)
④一戸建て、連棟式のテラスハウス(土地権利・借地権)
⑤事故物件
すぐに思い浮かぶポイントしては上記が挙げられます。
この中でしたら皆さんはどの物件を選びますか?
①地方の交通が不便な場所にある物件
既に店子さんが入居されていれば、今すぐの空室リスクは低いかもしれませんが、長期的にみると不安ですよね。
まだ築浅、駅近など特徴があれば良いですが、少し離れていくと賃料も下がりますし、借り手が少なくなります。このような物件で利回りが20%回っていても、退去後の空室リスク期間が読めなければあっという間に支払いが増えていく一方ですので物件選びは慎重にしないといけません。
それが、区分であろうと戸建てであろうと同じです。できるだけリスクを低減できるとご自身で考えがあれば化ける可能性も秘めた物件とも言えます。
②1Rなどの小振りな物件
大阪市内でも数は少ないですが物件はあります。
しかし、賃料の設定と毎月負担する管理費等の支出と比べての収支のバランスをしっかり見ておくことが大切です。
価格が価格なので、物件への融資は難しいかもしれませんが、前回の記事でも書きました通りフリーローンを一部利用して購入する手段もありかもしれません。駅前であれば空室リスクも少ないです。ただし、競合が増えるため家賃競争になる恐れがあります。
③連棟式のテラスハウス(土地権利:所有権)
この中では唯一一番支出も抑えられて出口戦略も立てやすい投資物件かと思います。
リスクとしては、横と繋がっているため、切り離しをすることは厳しいかと思いますので基本的には投資物件として保有を続けることになろうかと思います。将来的に資金があるならば隣家を購入できるなら順番に購入していくのも一つですね。最終的にすべてまとまれば売却する時の価格は飛躍的に上昇します。しかしながら皆さんご存じの通り、まとめた後に売却をしようとすると宅建業に抵触する恐れが出てきますのでその点はご注意ください。
④一戸建て、連棟式のテラスハウス(土地権利・借地権)
戸建て、テラスハウスで100万円前後での売り物が出回っていますよね。
土地の権利が借地権のため建物は所有できても、土地は地代を払わないといけません。
区分マンションの管理費等と同じようなイメージができますね。毎月支払が生じるのと、大方の場合、新たに購入する場合に地代が値上げされるケースもあります。また、購入時の名義書き換え料は売主負担が関西では一般的ですが、以後ご自身が売却する場合は同様にご自身が名義書き換え料を負担することとなります。
家主によって異なりますが、金額は様々です。さらに気を付けておかないといけないのが、土地は借りているので将来的に家を明け渡して土地を返す場合は更地にして地主に戻すのが一般的です。そうなると解体費用などもかかってくるので購入後、次の出口として売却がスムーズに進められるかを先の段階で考えた上で購入しましょう。
後から知らなったではすみません。
⑤事故物件
いわゆる、自殺、火事などにより皆さんが近寄りがたい物件です。我々不動産会社が目にする資料には告知事項有と記載がされるのですが、一般向けの場合では記載がされていないこともあるようですね。
最近の消費者は多くの情報を得ておられるかと思いますので、安いと感じられた場合は「これは事故物件ですか?」と尋ねられることも増えました。ネットのサイトでは「大島てる」のサイトを検索されている方も多いですね。
現在の事故物件の取り扱いは、賃貸にしろ、売買にしろ借り手、買い手どちらに対しても重要事項説明書で説明が必要となっています。しかし、賃貸の場合はその方が退去して次の方が入居する時は告知をしなくても義務違反にならないとの判例も出ているようです。(但し、ある条件を満たさないと駄目みたいなので、すべて二人目になれば告知が不要とは理解しないでください)
※余談ですが、以前大島てるの講演を聞く機会がありました。現在は一般の方からの情報を基に構成していることもあるようです。ですので、正しい情報と誤った情報と入ってくるので情報の精査が大変だと仰っておられました。誤りがあった場合でも一度は掲載されるみたいで、誤りが確認できたら削除されているそうです。しかし、正しい情報の場合は、将来先も永続的に掲載し続けると仰っておられました。
また、事故物件の中でも最近は孤独死も目立っているそうです。発見が遅れた場合の室内はすごい様子だと語っていました。
以上から個人的なねらい目はテラスハウスの土地権利が所有権の物件を投資物件として購入するのがお勧めです。
古い建物が多いため修繕費用等がかさむ可能性が高いです。その反面、購入後の出口戦略が広がっているので貸すもよし、売るもよしと色々できます。
但し、先ほども書きました通り初期費用として改装費用もある程度見ておかないといけないことを忘れないようにしてくださいね。
後は、同じく土地権利が借地権の場合です。借地を地主から買い取ることができれば完全な所有権を持つ投資不動産となります。土地、建物ともに所有権です。テラスハウスの場合は自分の底地だけを購入しても隣家が借地であればあまりメリットがないので考えものです。先の例ですべての隣家と借地を購入するならばありでしょうが、費用はかなりかかりそうなので、あまり現実的ではないですね。一戸建てのお家で隣家と繋がっていない単体の一戸建て。この借地を買取できればこれもまた化ける可能性が大いにありますね。時間はかかるかもしれませんがじっくりと焦らず地主と交渉していくのも一つかもしれません。ねらい目は地主の相続のタイミングです。従来からの従来が所有者であれば売ってくれることは期待できません。しかし、相続が発生すると相続人も管理が大変という理由から売却に繋がることも期待できます。
なので、借地を購入された場合は、地主との良好な関係を気づいておくと良いでしょう。