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  • 執筆者の写真Takayuki

不動産投資 女性の投資5



前回は300万円以下の不動産投資物件をシミュレーションで見てみました。

抑えた投資物件のため毎月の収益性は低いため中長期で見ても投資物件としては魅力が少なかったですね。


今回は500万以下で現在販売されいている不動産投資物件から見ていきたいと思います。

女性の方が購入する場合の目線で見ていきます。


 

【物件詳細】

■販売価格|500万円

■賃料|50,740円(※1)

■表面利回り|12.17%(※2)

■場所|大阪市内

■駅等|JR沿線・徒歩10分圏内

■タイプ|ワンルーム

■広さ|18㎡~20㎡以内

■築年数|築30年

■土地権利|所有権

■所在階数|5階以上

■管理費等|11,000円(※7)

■室内設備|詳細図面がないため不明(※3)

■サブリース物件

 

用語の補足

※1賃料

賃料とは、現在入居者から支払われているお家賃です。収入です。


※2表面利回り

年間に頂ける賃料の総額から購入価格を割って100をかけることで求める計算です。

50,740円×12ヵ月=608,880円

608,880円÷500万円×100=12.17%


また、単純に収入から購入額の算出のため、実際に手元に残る金額とは違います。

詳しく求めるためには、購入時にかかる登記費用(※4)、不動産取得税(※5)、固定資産税等(※6)、管理費等(※7)などを支出額として収入から差し引いた金額で計算します。詳細の内訳がわかればわかるほど、より具体的な数字が見えてきます。


※3 室内設備不明

浴室、洗面、トイレが一つの箱に入っている設備を3点ユニットと呼んでいます。

他には「ユニットバス」とも呼んでいます。

浴室、トイレがそれぞれ独立しているタイプは「セパレート」と呼ばれています。


※4登記費用

不動産を購入する際に、今現在の所有者(売主)から新しく購入する(自分)へ名前の書き換え手続きを行います。その時に書き換え料として税金が発生します。これを登録免許税と呼んでいます。また、基本的には名前の書き換え手続きは司法書士の先生がお手続きしてくださいますので別途、司法書士の先生へお支払する報酬が発生します。


※5不動産取得税

不動産を購入した際にかかる税金です。購入時の1回のみの税金です。

ご自身が住むため用のお家で定められた条件をクリアしている場合、この不動産所得税は発生しないケースがあります。但し、不動産投資物件では適用はありません。


※6固定資産税等

上記5の不動産取得税は購入時1回のみの税金ですが、固定資産税等(固定資産税・都市計画税)は、毎年発生する税金です。

経済、社会の動向により土地の価格が上昇すると、土地の固定資産税、都市計画税は上昇します。但し、建物については毎年緩やかに減少していきます。

建物が古くなっても0円にはなりません。


※7管理費等

この管理費等はマンション全体で管理されている管理会社へ支払う管理料、建物の維持管理のために積み立てる修繕積立金の両方を含んだ額を指しています。

★ご自身が所有されたのちに、自分で管理をせず、他者(管理会社)へ依頼される場合の管理会社とは別になりますので混同しないように注意してくださいね。


さて、以上を踏まえて見ていきましょう。


 

まず、一番大切な利回りについてみていきます。

先ほど、表面利回りは12.17%となるのがわかりました。


現在わかっている「管理費等」を毎月の想定賃料から差し引きます。そして、ご自身が所有するお部屋の管理を個別で依頼する管理会社へ支払う管理料(こちらも想定)も差し引いて計算します。


毎月の家賃収入|50,740円

毎月の支出|①管理費等11,000円/②個別管理会社への管理料5,500円。合計16,500円

収入50,740円ー支出16,500円=34,240円


34,240円が現在わかる毎月の収入となりました。後は、固定資産税等を差し引く必要がありますが、ここでは不明確なので計算していません。


34,240円×12ヵ月=410,880円


この収入額を先ほど、表面利回りで計算した計算式に当てはめると


410,880円÷500万円=8.21%


表面利回りからおおよそ4%近く減少しました。


 


続いて購入する際の資金面で見ていきましょう。


①500万円全額を借入する場合(金利5%、変動金利、返済期間7年)


①毎月の返済額70,669円

②返済の利息合計936,206円


収支のバランス


収入34,240円-70,669円=▲36,429円


前回の300万位内での投資物件では、250万円を全額借入にしました。やはり今回でもお分かりいただけるように毎月の不足分の持ち出しが大きいです。


②500万円の内200万を借入する場合(条件は上記と同じとします)


①毎月の返済額28,267円

②返済の利息合計374,460円

収支のバランス

収入34,240円-28,267円=5,973円

300万円を現金で支払い不足分の200万円を借り入れた場合であれば、収支としては毎月約6,000円の収入がでてきます。


※今回はあくまでも例題での設定のため、各金融機関によって、金利や借入期間、借入金額など変わってくると思いますので、金融機関さんへご相談の上お選びください。


 

中長期保有を考えての投資物件なので、20年間保有することを前提とすると


①500万円全額での借入期間中

■1~7年目まで(7年間)

毎年437,148円赤字×7年間=▲3,060,036円(A)

■8年目~20年目まで(13年間)

410,880円×13年間=5,341,440円(B)


(A)-(B)=2,281,404円


20年間保有で当初必要となった借入金を返済してプラスの利益2,281,404円が収入となります。


2,281,404円を20年で割ると毎年114,070円の収益が生まれている計算となります。500万円に対しておよそ2.28%の利回りと言い換えることができます。


②500万円の内200万のみ借入の場合

■1~7年目まで(7年間)

毎年71,676円収入×7年間=501,732円(A)

■8年目~20年目まで(13年間)

410,880円×13年間=5,341,440円(B)


(A)+(B)=5,843,172円

20年間保有することで投資金額以上の収益となりました。5,843,172円を20年で割ると毎年292,158円の収益が生まれている計算となります。500万円に対しておよそ5.8%の利回りとなります。


 

これも単純な計算になりますが


①投資金額0円(全額借入)の場合

借入期間が終えた段階では約300万円の赤字です。そして、返済後8年目の途中から黒字に転換していきます。なので、20年以上の保有を考えた場合は将来的に現在の金融機関に預けているよりも貯蓄、資産を増やせていることになります。


②投資金額300万円(200万借入)の場合

返済期間中も毎月6千円程度の収入があるため、投資した現金300万円を回収できるのは返済後7年目となります。全額借入よりも約1年程度早く回収が見込めます。


 

あくまでも、現在での状況判断となります。保有期間中の室内の改装、空室リスク、管理費等の上昇などは加味しておりませんのでご了承ください。



しかしながら、不動産投資物件の価格が300万円以下の不動産投資物件と比べて家賃収入も約倍近く得られるため借入額を抑えることで収益性はまだありますので中長期での目線で考えるならば最低でもこの家賃の価格帯の不動産を保有することが望ましいように感じます。


私が考える女性の方が不動産投資をするならば20年近いスパンで見ることができると思います。そのため一つの目安として検討するには良い事例だと思います。

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