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  • 執筆者の写真Takayuki

不動産投資 競売ビジネス2




不動産投資ビジネスで競売を活用する場合のリスクとは?


私の勤めていた会社は投資用物件の取り扱いはなかったので投資用物件の落札はほぼありませんでした。


ゼロではない理由は、「6か月猶予」がついている物件の入札は行っていたからです。


※「6か月猶予」とは?

簡単に言えば、その不動産が落札されてから6か月間は引き続き今の賃借人は住むことができる権利が付いた物件だということです。話し合いによってはそのまま住み続けて頂くこともできますし、すぐさま退去される方もいらっしゃいます。ようは、半年の猶予を与えるので新しい引越し先を探すための時間を賃借人に与えているだけです。

ですので、賃借人が住んでいる間はちゃんと家賃をお支払いいただくことができます。

なんで、最悪半年間までは商品化できるということでしたので、入札をしていました。


ネットの情報でもよく見かけるリスク。


私自身が経験した中で感じたリスクをご紹介したいと思います。


前回の記事と多少かぶる点もありますが、大切なポイントなのであえてここでも書かしてもらいます。



 

①手続きが煩雑に感じて理解できない(入札の仕方もわかっていない)


②裁判所の資料3点セットを見ても理解できない。


③室内の状況がわからない。


④室内に住んでいる占有者がどんな人かわからない。


⑤落札後の手続きがわからない。


⑥占有者との交渉をどのように進めたらいいかわかならい。


⑦リフォームしないといけないポイントがわからない。


⑧販売の仕方(売れるかどうか)がわからない。


⑨強制執行になった時の手続きがわからない。


 

見て頂いてわかるように不動産会社の社員やったらわかるやろ?って突っ込みたくなるようなポイントさえも何もわかりませんでした。


私は前職の会社が初めての不動産業界でした。そして、不動産業界の最初のお仕事が競売やったんです。


前回の記事でも書きましたが、二泊三日の研修で理解できることは裁判所へ入札するためのおおよその流れはなんとか覚えてましたが、結局取り扱う裁判所によって慣習が異なることから一から覚えなおすことになりました。


上記を見て頂いておわかりのように、まったくの素人、皆さんと同じです。


ただ違うのは相談できる会社というものがありましたが、電話で教えてもらうだけです。


一つ一つ経験を積んで覚えていく以外にありませんでした。



ネットの検索でも多くの記事でも目にするのが、


■見えないリスク


「中に住んでいる方がどんな方かわかならい。反社会勢力の人が住んでいるリスク」


競売のリスクで検索した方で目にしなかった方はいないのではないでしょうか?


この記事に関しては前回も少し書きましたが民事執行法が改正されてからは非常に少なくなりました。


私が始めた2009年頃でも大阪ではほとんどなかったです。


よく考えて頂ければわかると思いますが、時代背景もあったのではないかと思います。


競売の仕組みを考えるとよくわかります。


そもそもなぜ競売物件が生まれてくるのか?


借りたお金を返せないために金融機関が裁判所へ申し立てをして売却される仕組みですよね。


住宅ローンをお借入れされている場合は、基本的には銀行ですよね。


銀行からの借入だけではそんなややこしい占有者はでてきません。昔はそれを専門にする「占有屋」がいてました。


占有屋がいてる理由は?


本人からお金を取り立てできないので、それに代わる人(落札人)から少しでもお金を回収するために存在していました。


なので、銀行からの借入だけの場合であれば、そもそも占有屋が存在することはないんです。


では、占有屋がいてないから、ややこしい人はいないので安心なのか?


私が競売に携わる前から競売を専門にしていた方から聞いた話では、「占有屋」の方が話が早くて楽だったそうです。今みたいに反社会勢力への取り締まりがきつくなかった時代です。


その時は引越代としてお金を支払えば、簡単にお部屋を開けて退去してくれていたのが、一般の方が住み続けていて競売になるほうがややこしいと仰っていました。


理由は簡単ですよね。



競売になって退去しないといけないのはわかっているけど引越し先もなければお金もない。


どうすることもできません。


そうなると取りうる手段は強制執行で退去してもらう方法となります。


強制執行するにはそれまでの準備や手続きが必要ですし、時間もかかります。


なので本音を言うと強制執行はしたくないというお話です。



私が始めたころはそんな一般の方々ばかりでしたので、確かに退去して頂くのは大変でした。


ですので、これから競売を始めたいと考えている方は「反社会勢力」の存在ではなく、一般の方との退去交渉がスムーズに進められるか否かが問題だろうと思います。


■見えないリスク2


室内の状況がわからないので改装費がどれだけかかるのかの見当をつけるのが難しい。

すでに不動産投資のご経験がある方であればある程度の金額予測もつくかもしれません。

未経験の方でもお知り合いや身近な工務店などに聞いておくと良いかもしれません。


分譲マンション、一戸建て、ワンルーム、一棟など必要となる改装もそれぞれ違いますので、しっかりとして金額を工務店も教えてくれないかもしれません。


ただ目安額(例えば設備の入れ替えなしで原状回復するならどれくらい必要か?、設備の入れ替え含めて改装する場合はいくら必要か?)は教えて下さると思うので事前に相談してみてください。


私の場合は、原状回復のみの場合は60~100万。設備込みの場合は300万までと予算を決めて入札してました。設備をすべて交換するような物件は落札していなかったので300万円かけて改装することはありませんでした。ほとんど100万円までの改装でした。


なので、写真写りが良かったりすると改装の予算も少なく見てるので、予算オーバーの改装をしないといけないそんなことが当初のころはしばしばありました。


これも経験を積むことで改装費用もわかってくるので後々では大きなリスクではなくなります。


■手続き関係について


こちらは裁判所へ行けば色々と手続きの仕方や必要書類などを教えて下さるのでそんなに難しいお話ではありません。聞けば教えてもらえるので後は自身の理解力次第です。


まとめてみると上記3点が競売のリスクではないかと思います。


中でも皆さんが気になるのは占有者との対峙(交渉)やと思いますので私の経験したことをいくつかご紹介していきたいと思います。




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