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  • 執筆者の写真Takayuki

不動産投資 競売入札2




前回に続いて今回も競売らしいインパクトのある入札物件がありましたのでご紹介しますね。


今回ご紹介するのは


大阪府大東市深野にあるテラスハウスです。


 

事件番号令和1年(ケ)752号


売却基準価額は59万円です。


■築年数:昭和42年10月建築(築53年)


■土地・建物それぞれ1筆の計2筆です。但し連棟式のテラスハウスで中住戸です。


■間取りは3DK


■土地の面積は27.92㎡(約8.44坪です)


■建物の面積は36.21㎡(約10.95坪です)


■建蔽率60%


■容積率200%


■前面道路42条1項5号道路、幅員4m


■建築確認なし、検査済み証なし


■最寄駅はJR片町線「野崎駅」徒歩7分程度の立地です。


 

単純に売却基準価格だけを見るとほとんど値段が無いような印象ですよね。


賢い皆さんならもうよくお分かりですよね。


安くなるのは安い理由があることを。


■安さの理由1


建物の維持管理がなされていない。


執行官のコメントと室内写真、外観写真だけでも十二分に伝わってきます。

庇が落ちてきて壁の中の木部が見えている状態です。雨が降って風が吹けば室内にしっかりと雨水が入り込みます。


室内写真からもその雨漏りが原因と思える天井簿腐食が見受けられます。いつ2階の床が抜けてくるのかわかりません。執行官コメントも2階に入れなかったようです。


そして、2階の部屋には散乱したペットボトルや動物のフンなどがあるようです。

また、2階の窓は開放されているとのことでしたので、それも合わさって雨水が入り込んでいる可能性もありますね。


■安さの理由2


直接の原因ではないと思われますが、このように人が住める状況でないお家なのに、賃借人が存在します。

賃借人も執行官に対してコメントを出していました。


「令和元年10月下旬(正確な日は覚えていない)に所有者と契約をした。

賃料は月額5000円。敷金、礼金無し。契約書も作成していない。」


なんでこのお家を5000円も支払って住む人がいるのか?疑問しかありません。


それに輪をかけて、老朽化が激しいので自ら修繕して居住するように言われ、そしてトイレが使用できないようです。不具合箇所を修繕してから居住予定だったとの事でした。


普通に考えるならば家主負担で済むために改装をしますよね?百歩譲って格安にするので知り合いに自分で修繕して利用してください。これもまだなんとか理解できます。


しかし、住めないお家に家賃が発生することは理解ができません。何やらきな臭い雰囲気があります。


もう一件ご紹介します。


大阪府大阪市旭区太子橋にある区分マンションです。


 

事件番号令和1年(ヌ)186号


売却基準価額は348万円です。


■築年数:昭和48年3月建築(築47年)


■区分マンションの持ち分2分の1の売却です。


■間取りは3DK


■建物の面積は69.21㎡(約20.93坪です)


■付属建物、倉庫:1階2.06㎡あり。


■最寄駅は大阪metoro谷町、今里筋線「太子橋今市駅」徒歩9分程度の立地です。


 

築年数は古いですが、大型規模のマンションで一般市場でも取引が活発なマンションです。


今回取り上げた理由は、安さというよりも3点セットを見て取り上げました。


特徴としては2分の1の持ち分売りであることは間違いないのですが、執行官コメントなどから気になります。


■気になるポイント1


持ち分売り。持ち分売りであれば様々ケースが考えられます。


例えば、


①ご夫婦共有


②父親との共有


③兄弟での共有


④知人関係での共有


⑤相続による共有


など考えることができます。


一般的に考えてそこに住まわれている場合は執行官との面談が記されていることが多いのですが、今回は所有者との面談がされていません。


お一人名義の場合であれば、仕事の都合やすでにどちらかに引越しされている、住所不定で行方知れずなど。考えますが、今回は共有名義です。そうなると少なくとも競売に付されていないもう一人はそこに住まわれていて面談されてもおかしくないのに会わない理由はなんだろう?そんなことを考えます。


■気になるポイント2

室内写真。枚数が少ないためなんとも言えないですが、生活感が感じられません。

リビングの写真を見ると黒で統一されたソファーや棚、カーテンは独特な空気感を醸し出しています。

スタンド型の灰皿はさらに輪をかけて何かを感じます。


お部屋の室内写真あればもう少し判断できる材料となりますが、この写真では限界がありますので、個人的な感覚ということで留めておきます。


このような状況で持ち分のみの入札なので、しっかりとした計画がなければ何も生み出さないので計画と覚悟を決めて臨む物件です。


一般的な持ち分の住居であれば事前のお話し合いや落札後に持ち分を譲り受けることができれば金額を抑えて購入できそうかと思ったのですが、今回はちと違いそうです。


共に4月20日が開札期日なので見事落札となるのか?不競落となるのか?動向を見てご報告します。

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